新型コロナウイルス感染症(COVID-19)に対するサノフィの取り組み①

公開日:2020年4月3日
新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミックが急速に進行し、世界各地の医療従事者や医療機関に大きな負担をもたらしています。一部の地域では、状況が限界に達しつつあります。私たちの従業員のうち、医学教育を受けた従業員達は、医療の最前線の人々を支援したり重症例の治療にあたるボランティア活動に参加したり、支援者リストに登録したりしています。私たちは、こうした従業員の貢献を全面的に支援するとともに、すべての従業員、ご家族と地域社会の安全の確保に向けた策を講じています。

サノフィは世界の政府機関や保健当局と協働して、新型コロナウイルス感染症に対するワクチンの開発を進めつつ、既に市場に出ている医薬品について治療選択肢としての可能性を検討しています。また、サノフィが製造している必須医薬品の供給を維持できるよう取り組みを進めています。

ワクチン開発の知見を活用

サノフィにてワクチンを手掛けるグローバルビジネスユニットであるサノフィパスツールは、米国保健福祉省の一部門である米国生物医学先端研究開発局(BARDA)と連携し、SARS (重症急性呼吸器感染症)に対するワクチンの開発で得た知見を活用して、COVID-19ワクチンの速やかな開発を目指しています。COVID-19を引き起こす新型コロナウイルスは、SARSウイルスと同じグループに属するウイルスであるため、研究や臨床試験用の研究・臨床検討用材料の製造は、比較的速やかに行えます。私たちは、SARSワクチンを開発してきたProtein Sciences社(現在はサノフィの一員)と共にワクチンの開発を進めています。またサノフィは、CEPI (感染症流行対策イノベーション連合)という、対策が必要とWHOが判断した流行病原体に対するワクチンの開発をコーディネイトする組織とも連携して活動しています。

新たな治療選択肢を検討

私たちは、既に市場にある医薬品が新型コロナウィルス感染症の治療選択肢となる可能性を検討しています。サノフィはRegeneron社とともに、重症の新型コロナウィルス感染症入院患者を対象とした臨床プログラムを開始しました。

供給継続に向けた取り組み

サノフィは、世界各地のサプライヤーと密接に連携して、患者さんの治療や公衆衛生の維持に不可欠な医薬品やワクチンの供給の維持に向け活動しています。サノフィのグローバルな生産ネットワークは、フランス、中国、イタリアを含め稼働しています。多様な企業より原料調達を行っているため、全製品ラインで事業が継続可能です。
私たちは、現在実施中の臨床試験の継続への対策を講じており、サノフィが実施中の臨床試験に参加中の患者さんの大部分が引き続き試験を続行し、治療を受けています。

従業員の安全確保のために

私たちは、世界各地の従業員とその家族の安全と健康を守るため、新型コロナウィルス感染症(COVID-19)の拡大防止に向け、科学に基づく推奨事項を作成し、実行しています。サノフィのグローバル危機委員会は、従業員のウイルス感染の防止への対策を講じるとともに、事業活動への影響のモニタリングを継続しています。各国の危機管理チームは、従業員により近い立場から現地の状況に対処しています。
サノフィは、今回のパンデミックが世界の健康に及ぼす影響と、この問題への取り組みにおける私たちの役割について検討を続けてまいります。また世界の保険機関と各国の政府と密接に連携し、新型コロナウイルスのリスクと影響を最小限に留める活動に取り組んでいきます。